世界標準治療

世界標準の意味についての解説します

世界標準とは、英語でグローバルスタンダード(global standard)とか、インターナショナルスタンダード(international standard)といわれるものです。
世界標準の意味としては、「国際的なルール」や「工業製品などの国際標準規格」となります。
では、歯科治療にルールがあるのでしょうか?一人ずつ個性を持った顎や歯に決まった規格などありませんよね。
さらに、国によって医療制度が違うわけですが、そこに国際的なルールがあるのでしょうか、次に「世界標準の歯科治療」について解説したいと思います。

世界標準歯科治療の意味

世界には300を超える言語があり、技術水準も様々ですので、全ての人達による統一見解を得ることはできません。そこは求めずに、先進国の水準に合わせて科学的検証の行われた歯科治療が、国際的に最も正しい治療とされるのです。これが世界標準歯科治療なのです。

この世界の歯科治療のルールを決めるのは「エビデンス」です。エビデンスの取れた雑誌に掲載されると信頼度の高い情報とされます。

例えば、有名な科学雑誌「ネイチャー」に掲載された科学論文は信頼されて世界のニュースになるわけです。インパクトファクターが高い雑誌に掲載されることは、信頼すべき論文という評価を受けます。

インパクトファクターとは

学術雑誌の重要度や影響度を定量化した指標です。科学的、社会学的学術雑誌の掲載論文の年間の被引用回数から求められる指標です。
インパクトファクターは、その年の論文引用掲載数と前年の掲載論文数、さらに前々年の掲載論文数を計算して表されます。論文を書くにあたって、多くの人が引用したくなる論文が掲載されている雑誌が信頼のおける科学雑誌ということになります。

歯科にもそのようなインパクトファクターの高い雑誌がいくつかあります。「JOMI」とか「ICOI」という英語の雑誌です。他にもたくさんあり、広告を一切載せない厳しい基準の歯科雑誌などはインパクトファクターが高いです。私、大友孝信はICOIの会員ですので、毎月「ICOI雑誌」が郵送されてきます。インプラント学会では唯一のインパクトファクターを持った雑誌です。

この信頼される指標、日本語の歯科雑誌には一つもありません。日本語の雑誌は半分ほどが歯科企業の広告だらけです。広告主に不利な情報は載せられないので、世界的には信頼度は低いとされています。

エビデンスに基づいた世界標準の歯科治療について詳しく説明させて頂きます。

歯科治療において、効果がある治療法であることを裏付ける証拠があることを「エビデンスの取れた治療」といいます。エビデンスは、医療行為において治療法を選択する際「確率的な情報」として、多くの患者にとって安全で効果のある治療方法の指針とされています。

歯科医療においての世界共通のルールが「エビデンス」ですので「真面目な歯科医ほどエビデンスを重要視している」と覚えておいて下さい。

どの地域でも、誰がやっても一定の結果が出るのが科学の特性です。
エビデンスの有効利用は患者利益につながるはずです。といっても、科学的は時代とともに変化していくものですので、我々歯科医には日々の勉強をやめるわけにはいきません。
ところが、「独自の治療をする俺流歯科医」もいますので、困ったものです。歯科医は、科学を学んだ科学者であり、科学を具現化する技術者でもあります。我々開業医は研究者と患者のパイプ役ですから、正しい治療を提供すべきで、独自に編み出した治療法を人間に試してはいけません。

当院の治療の根幹は「世界標準の歯科治療」です。なにも私、大友が世界最高レベルの治療をしている名医といっているのではありません。世界の最高でなくて世界の普通、世界の標準です。

世界といっても広いわけで、先進国の標準治療という位置づけです。たとえば、日本にいながらにして、アメリカにある歯科医院と同レベルの治療が受けられるイメージです。それを目指して日々頑張っています。

臨床の現場でのエビデンス

もちろん、エビデンスに基づいた歯科治療が、正しさの基準です。

しかし、患者はわがままです。科学的検証よりも自分の都合を優先したがります。これは私たち科学者にとっては悩ましい要因です。

例えばこんなわがままです。

  • 被爆が怖いからレントゲンを撮らずに診断してくれ
  • 仕事が忙しいから、まだ治療をしません
  • とりあえず、ここをこうしてくれ
  • とりあえず、とりあえず・・・

しかし、その人の人生にとって大切なことは、科学だけではないはずです。

患者の気持ちも分かるし、科学的に間違ったことはしたくない。これは臨床家が悩むところです。患者の機嫌を損ねると訴えられる。嫌がらせをされるという現実もあります。

雑誌の世界から離れて、実際の臨床の現場においての正しさを決める要因は、科学だけではなく、地域性や歯科医との相性、さらに患者の経済的要因、患者の要望などがあります。

実際にはそれらを加味して治療方針が決まっていくものです。この科学的判断を妨げる要因を加味しながら、実際の治療方針を決めていきます。当医院では、すべての治療段階において、同意を得てから次にすすみます。頻繁に確認しますが理解下さい。